[FreeBSD-users-jp 95858] Re: installer ZFSRootでの起動設定

丸山直昌 maruyama @ ism.ac.jp
2016年 7月 13日 (水) 06:40:45 UTC


川口 様

丸山です。

Wed, 13 Jul 2016 01:51:35 +0900
KAWAGUTI Ginga <ginga-freebsd at ginganet.org> writes:

><若干余談>
>ここは,気持ちの問題(FreeBSDだとどういう風になっているか)
>でしょうけど,FreeBSDではおそらく
>「どのモードで起動したか」に応じたインストール設定を
>選ぶようなことはしないのでは.
>
>UEFI用ならUEFI用の設定を選べばそのようにインストールするし,
>Legacy起動用なら同じくそのように,どちらのモードでも(起動形態によらず)
>インストールできる/する,になっていると思います.
>その際,一番多くの人が使うであろうパターンを
>デフォルトに設定する,くらいまでではないかと.

そうかなー?「想像」と「想像」で対決して議論しても意味は薄いのですが、と
もかくここが川口さんと私で決定的に考えが違っているところですね。

まず最初に 10.3のインストーラーの README か何かを確認して頂きたいのです
が、「UEFIのマシンにインストールする場合は、BIOS modeで起動して、UEFIを
選べ」とか「UEFI mode で起動したとき、Bios modeを選ぶと Bois 起動で運用
できるサーバを構築できます」なんて書いてありますか?

私にはそんなこと、到底想像できません。

まず認識として、UEFIがどういう目的で作られたか、確認したいのですが、私の
解釈は、BIOS modeの改良という意味で規格が策定されて開発されているのだと
思います。それは当然 Bios mode が持つ機能を凌駕することを目標とするもの
でないと意味がないと思います。ですから、今は過渡期でUEFIとlegacy biosの
切り替えができるハードが出回っていますが、そのうち UEFI modeしか持たない
ハードウェアが出てきて、それが主流になると思うのです。両方のモードを持っ
ているのは、単にハードウェアの製造コストを上げるだけの意味しかなくなるか
らです。

そうなると、作業途中でUEFI modeと bios mode の切り替えを必要とするソフト
ウェア/システムなどというものは、「役に立たない」ということになります。
現時点で、切り替え可能なハードに対しても、インストールから始まって運用開
始まで、途中でboot modeの切り替えをやる、などということは何の価値も無い
と思うのです。「初心者フレンドリー」でなくてもexpertにとっては価値があれ
ば、それはそれで良いのですが、 boot mode の作業途中での切り替えは、誰に
とっても何の価値もありません。

現時点では、UEFI modeでは動かないソフトウェア/システムが出回っているので、
両モード搭載のハードウェアでないと困る、ということはあるでしょう。ですが、
それでも運用途中で boot modeを切り替えるなんて、何の意味もありません。
UEFI modeでの運用を最終目標とするのであれば、ハードウェア導入時に一回だ
けUEFI modeに設定して、インストールから運用まで一貫してUEFIでやるのが簡
単ですし、最終の運用形態として bios modeでの運用を目指すのであれば一貫し
てすべての作業をBios mode でやるのが理想だと思うのです。

ですから、川口さんが UEFI mode で動いている HP に 10.3 を入れるのに、わ
ざわざ bios mode に設定変更してインストールをやった、ということの意味が
理解できないのです。実験としてやったのならまあそれも良いでしょうが、でも
実験ならその前に「UEFI mode での運用を目指すマシンで、10.3インストールメ
ディアを UEFI modeで起動してインストールが成功するか」を試すべきだったと
思うのです。もしそれが成功すれば、「bios modeでインストールメディアを起
動して UEFI modeへのインストールが成功するか」の実験は、まあこのMLの方々
には有用な情報でしょうが、川口さんご自身のマシンの運用という意味では不要
なことだと思います。

そんなわけで、私がOS開発者の立場だったら

>UEFI用ならUEFI用の設定を選べばそのようにインストールするし,
>Legacy起動用なら同じくそのように,どちらのモードでも(起動形態によらず)
>インストールできる/する,になっていると思います.

などということは「絶対に」しません。

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丸山直昌@統計数理研究所


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